仲正昌樹著『今こそアーレントを読み直す』を読む
書店で仲正氏の新刊を目にしたので、購入。タイトルは『今こそアーレントを読み直す』。2009年5月刊の講談社現代新書。
ハンナ・アーレントの思考の主題を四つ抽出し、それらの問題が現代に生きる者にとっていかに切実かをうまく示しながら、アーレントの主張を整理して提示した本。仲正氏はこういう情報のさばき方が大変うまい。つい、「よーし、アーレントを読んでみよう」という気にさせられてしまう。その点で、入門書として成功している。
とくに精神医療に携わるものとしては、『革命について』の「共感の政治」批判や、アイヒマンについての論考については、よくよく考えねばならないと感じた。いずれは読まねば。
今こそアーレントを読み直す (講談社現代新書) | |
仲正 昌樹 講談社 2009-05-19 売り上げランキング : 6811 おすすめ平均 すっごいなっとく アーレント的ひねりについて 世論が単調になってる―そんな危惧をお持ちの貴方へ |