2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

フロイトS. Freud著『想起・反復・徹底操作』を読む(2)

昨日要約した『想起・反復・徹底操作』(フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論所収)について、気づいたことなど、断片的にだがまとめておく まず訳文に「操作」という言葉が多用されていることについて。この言葉からは、患者の主体性を尊重せず、治療者…

フロイトSigmund Freud著『想起・反復・徹底操作』を読む

自律autonomy、あるいは「患者の主体性」について考える中で、フロイトの考えを確認したくなり、『想起・反復・徹底操作』Erinnern,Wiederhoken undDurcharbeiten 1914を再読。今回は『フロイト著作集 第6巻 自我論・不安本能論 (6)』人文書院(1969年初版)…

主張撤回:マギー・ミネンコのブームはこないでしょう

その後、研修医のYくんに、早速マギー・ミネンコのことを話してみた。が、「誰っすか、それ」ときょとんとした表情。そして「マジック漫談のマギー司郎の弟子かなんかっすか」という。おいおい、本当に知らないのか。ほら、うわさのチャンネルで「乳モメ〜」…

マギーミネンコのブームが必ずやってくる

昨夜、ブログ用の記事を書いていたところ、突如ハードディスクがカタカタといやな音をたてた。しばらく前から気になっていたのだが、いよいよ不安定になってきた。あわてて過去の文書ファイルを救い出すために、外付けハードディスクにファイルコピー。その…

再びDNAR指示について考えていく

その後、DNAR指示について考えている。 どうして精神科医がこんな問題を考えるのか、不思議に思われるかもしれない。 でも私にとっては重要な問題だ。 それは、一つに精神障害をもった患者さんの判断能力を検討する際によく用いられるキーワードであるautono…

みのもんたの「派遣切り」の失業者に対する批判について

今日、テレビをつけながら朝食の用意をしていたら、『朝ズバッ』という番組の中でみのもんたが吠えているのが耳に入ってきた。それは、本日朝刊のこの記事についてのトークだった。 希望ミスマッチ…派遣切り救済雇用 応募サッパリ 全国の製造業で相次ぐ非正…

心のリハビリ中に終末期医療について考える

知人でこのブログを読んでいる方から、「大丈夫か」との連絡。大丈夫です。お気遣いありがとう。先週はどうしても気分的にブログを書けませんでした。今週からはゆっくり気持ちを立て直して、ぼつぼつ書いていきます。 忙しい中でもいろいろあった。 まずは…

さようならとありがとう

近しい親族に不幸があった。うすうす予想はしていた死であったとしても、不幸な知らせはいつも突然訪れる。その突然さが、どうしようもなく残酷でもある。 亡くなった人のため、そして残された家族のために親族や知人が集まった。棺の前で手を合わせ、感謝し…

「非人間的な医療」を作り出す報道の非人間性について

医療事故の報道を見ていると、医療者が患者を「人間らしく扱っていない」かのように読めてしまうことが多い。なぜそう読めるのか、ちょっと考えておきたい。 議論の入り口はいろいろ設定できるが、ここではとりあえず一つの典型として、少し古い本だが1999年…

西田幾多郎著『善の研究』を読む

西田幾多郎著『善の研究 』を読み終えた。時間がかかったが、それに見合う収穫の非常に多い濃密な一冊であった。 自分にとって必要な部分を、自分の読み方でとりあえずまとめたごく短い梗概を載せておく。 人間は本来、全体的な存在である。そうした存在にお…

永井均著『倫理とは何か−猫のアインジヒトの挑戦』を読む

まずは西田幾多郎著『善の研究』を引き続き。第3編「善」に入って、俄然面白くなってきた。「善」という実践的な主題の議論を読む中で、1編、2編の意義が分かりはじめる。行きつ戻りつしながら、粘り強く読んでいく。(しかし面白く感じはじめると、今度は…

苦労して読む『善の研究』

西田幾多郎著『善の研究 』を読みすすめている。ようやく第1編「純粋経験」、第2編「実在」を読み終えた。西田のロジックを追うのが大変で、理解できているか心許ない。注釈を頼りにして、ひーこらひーこらくらいついていく感じ。こりゃ体力勝負だ。 第1編…

メタボ脱出と西田幾多郎

遅い起床。寒い新年の朝。 まずは雑煮を「うまい、うまい」と言いながらたらふく食べて、初詣に出かける。10円玉1枚を賽銭箱に放り込んだところで、何を祈ろうかと思案する。ふと最近とみに出てきたお腹が気になっていたことを思い出し、「メタボ脱出」を…