忙しかった一日

今日は診療やカンファレンスに加え、私事でもばたばたした。それでも時間をぬって、ひたすら本を読む。

 笠原嘉著『アパシー・シンドローム』。斎藤環氏の解説は、笠原先生への敬意がこめられた、力のこもったいい文章だった。

 川谷大治著『思春期と家庭内暴力―治療と援助の指針』。臨床的な一冊。著者の篤実な治療態度が印象的。しかしこの本の中で、「母親の口臭はうつ病特有の臭いで・・・」(P34)、「筆者は、母親の身体を精神科医として丹念に診察し、うつ病特有の口臭を認めたのである。」(p35)と書いてあるが、こんな話をきいたことがない。「うつ病には特有の口臭がある」ということであれば、診断的価値の高い所見ということになるはずだが、本当か?

 寝る前は、井伏鱒二点滴・釣鐘の音 』で。