ゲームと犯罪との関係について

 「暴力ゲームをやっていると、犯罪者になる」。
 そんな短絡的な因果関係で語られることの多い、ゲームと犯罪の問題。思春期の心理に関する一般の方向けのレクチャーを行うと、この問題について時に訊ねられることがある。多くは、ゲームに対して不安視している親御さんからの質問だ。

 この問題について、ハーバード大のグループのリサーチを、一般向けに説明した本『Grand Theft Childhood』が2008年に出版されている。ありがたいことに、この本の梗概と結論は、Wikipedia(英語)に掲載されているので、これをもとに「そんな心配する必要ないですよ」という話をするようにしている。
 この本、最近邦訳『ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より』が出版されたようだ。私の解答では納得されない親御さんには、この書名を教えてあげるとよいかもしれない。

ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より
ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より鈴木 南日子

インプレスジャパン 2009-05-22
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